めじろそらクリニックのblog

めじろそらクリニックのblogです。

カテゴリ: スタッフ

みなさまこんにちは。
 
爽やかな秋晴れが続いていますが、哀愁漂ってくる季節に、心身の不調を感じる方も多いのではないかと思います。

 
さて、20209月より週1回、金曜日午後のカウンセリングを担当しています臨床心理士・公認心理師の津田友理香と申します。


実は、当院とは長い付き合いがありまして、前院長と別のクリニックでご一緒させていただくこともありました。スタッフのみなさまとも仲良くさせていただいたおかげで、当初からホーム感があります。

私が多文化精神医療に関わるようになった経緯としては、まず世間で言うところの「帰国子女」でして、小学校
1年と高校2年にフィリピン、小学校6年から中学3年間はアメリカで生活してきたことが大きいと思います。

多感な思春期を海外で過ごしたこと、英語をある程度まで習得できたことは、「華々しい経歴」だと一般的には思われるかもしれません。しかし、私にとっては毎日生きていくのに必死で、暗黒時代でしかなかったのです。

ただでさえ自分に自信がなく、引っ込み思案だった私が、まったく異なる文化に「半強制的に」(親に)連れて行かれたことで、ますます心を閉ざしてしまったのです。私が心理士になったのも、そういうどこにも馴染めない「しんどさ」を経験してきたからかもしれません。

高校
2年は単身フィリピン留学で、半分以上は親、残り1/3位は自分の意思で行きました。日本の学校文化にやっと順応していた頃だったので、また離れるのかという気持ちが強く、始めは抵抗を示していました。一方、受験勉強や同調主義的な文化に強い違和感はありました。そんな中、留学中は、言葉や文化を越えて人と深いところでつながり、「異なる」自のまま受け容れてくれる人たちの寛容さを体感しました。

大学では、アジアの文化や社会についての調査研究をしました。卒業後は一般企業に就職しましたが、リーマンショックの影響もあり、
2年弱であっさりと退職。営利目的で数字や成績によって評価されることが自分には向いていないと判断しました。
 
その後、臨床心理学を志すことになったのは、一つは何か人のためになることをしたかったことと、もう一つは自分が「生きづらい」と感じることが人よりも多かったからかもしれません。


*    *    *
 
私の最近のモットーは、マイペースに居心地よく、日々を過ごすことです。
無理をして我慢をし続けると、どこかでしわ寄せが来てしまい、心身の不調の元となってしまいます。そのため、「何か合わない」「何かへんだな」と思ったら、ぜひ気軽に相談に来ていただきたいと思っています。みなさまにとって、カウンセリングがぜひそういった、「こころのオアシス」みたいな場になればいいなと願っています。

 

<河口湖から見た雲隠れした富士山>
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はじめまして、看護師の海内です。
めずらしい名字のようで皆さん読めない方が多いのですが、カイダイ、と読みます。
はじめまして、と言ってももうずいぶん前からこのクリニックにいるのですが、
週に半日しか勤務していないので、お会いしたことがない方も多いかと思います。
今は毎週水曜日の午後のみ勤務しています。
受付にいることが多いですが、看護師ですので、採血や注射をすることもあります。
何かありましたら、気軽にお声をかけていただけたらと思います。
 *  *  *
自己紹介と言っても何をお話ししたらいいのかわからないのですが、 私は今まで、看護師としてずっと精神科の分野で仕事をしてきました。
以前は精神科の病棟で3交代をしていたこともありました。
今は、めじろそらクリニックと、
もう一つ別の精神科のクリニックをかけもちで仕事をしています。
外国人の方への支援にもずっと関心があり、
以前にはカンボジアの精神保健をサポートする活動に参加していたこともありました。
ですから今、
外国人の方にも精神医療を提供しているめじろそらクリニックに
勤務できることをありがたく思っております。 海外に住んだ経験がないので、英語があまり流暢ではないのですが、
英会話スクールに通って一生懸命勉強中です。 趣味は映画やドラマを観ることで、最近は英語の勉強も兼ねて(と言い訳して)
ネットフリックスで英語の映画やドラマを観ることが多いです。
私はもともとインドアな性格なのですが、
このところコロナのせいでますます生活がインドアになっています(笑) たまには映画館の大スクリーンで映画を観たいのですが、最近映画館に行ったのは、
2年ほど前に「グリーンブック」という映画を観た時が最後なので、
ずいぶん前になってしまいました。
これは実話を元にしたアメリカの映画で、とてもいい映画でしたのでお勧めです。
 *  *  *
まとまりがない感じになりましたが、
このクリニックで少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
今後ともどうかよろしくお願いいたします。

=== 写真は、出雲大社で出会った因幡の白ウサギ達です ===
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はじめまして、心理士の中森です。

この4月からめじろそらクリニックのメンバーになりました。

僕は心理士になる前に、色々な仕事を体験したので自己紹介がてらお話しますね。

 

僕はニューヨークの大学で演劇を専攻しました。卒業後は、そのままニューヨークで俳優をすることにしました。でも1年で約50のオーディションを全て落ちたので、ウエイターをしていました。ニューヨークのウエイターはチップで稼ぎます。たくさんチップを稼ぐには、お客さんを楽しませないといけません。当時の僕は、注文を取って料理を運ぶだけで精一杯、お客さんと談笑する余裕はありませんでした。俳優でもウエイターでも実力不足を思い知らされた社会人1年目でした。

 

2年目からは徐々に、俳優の仕事がくるようになりました。オフ・ブロードウェイ公演、セントラルパークでストリートパフォーマンス、小中学校の訪問公演とチャンスがあれば何でもやりました。お金がない時は、ウエイターの他に、肉体労働、通訳、日本人学生の家庭教師などをしました。ニューヨークはタフな街で打ちのめされる時もありましたが、好きなことを目指して生きていたらアメリカ滞在は12年になっていました。

 

帰国後は、芸能事務所で映画やテレビにも出してもらいました。俳優だけでは食べていけないので、コールセンターでアルバイトしました。そこでマネージャーにしてもらい正社員になりました。多くの人達をマネジメントする中で、人が能力を十分発揮するには、心の安定が重要なんだと気付きました。

 

この頃から、人って心で生きているなと思うようになりました。これまで色々な経験をしてきましたが、心が喜んでいれば幸せでした。でも、いつも心が喜んでいる状態を保つのは難しい。どうしたらいいのかなと思い心理学を勉強して心理士になりました。

 

どうすれば心が喜んでいられるかは、人によって違います。めじろそらクリニックで、皆さんの心が喜んでいられるお手伝いできればと思っています。これから皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。よろしくお願いします。

空雲
 

カウンセリングって何するの?


こんにちは!
臨床心理士・公認心理師の澤地です。

とりあえず、カウンセリングを極めてシンプルに定義すると、


「カウンセラーと患者さんが対話を重ねながら、
患者さんの悩みになんらかの好ましい変化を与えようとする試み」

ということになるかもしれません。

つまり、「対話」といっても、
ただ単にカウンセラーがうんうんと頷いて
患者さんの悩みを聴いているだけではなく、

「好ましい変化を与える」という明確な目的に沿って
コミュニケーションを図るということになります。

 

 そして、そうした目的を持ったカウンセリングに臨む
カウンセラーの基本姿勢というものを、下記に列挙してみます。


・患者さんが自然に躊躇なく自分を語れるよう、

 積極的な姿勢で耳を傾け、
 患者さんの心境や悩みをそのまま受け入れ理解する。

・一方で、意図的に患者さんの話を引き出したり、
 不必要に話を深めたり、つらい体験を無理に思い出させない。
 話したくなければ、話さなくてもいいことを保証する。

・患者さんと協力して繰り返し問題点を整理し、
 問題が生じ、維持されているメカニズムを
 患者さん自身が把握できるよう「気づき」を促す。

・カウンセラーの人生観や価値観を押し付けない範囲で、
 必要に応じて日常生活のアドバイスやメンタルヘルスに関する教育を行う。

カウンセリング2










アメリカのTVドラマ『In Treatment のワンシーン 


「好ましい変化」であったとしても、「変化」には痛みが伴うことがあります。

変化を促すには、悩みという苦痛をつくり出している当の部分に
触れなければならなくなるからです。

上述したカウンセラーの基本姿勢は、
痛みによって変化の意欲が低下しないよう患者さんを支えながら、
患者さん自身が問題に向き合えるための工夫と言えるかもしれません。


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参考文献:

大野裕『保健、医療、福祉、教育にいかす 簡易型認知行動療法実践マニュアル』きずな出版、2018
笠原嘉『精神科における予診・初診・初期治療』星和書店、2007
滝川一廣「精神療法とはなにか」in『治療のテルモピュライ―中井久夫の仕事を考え直す―』星和書店、1998
東畑開人『居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書』医学書院、2019
光元和憲『内省心理療法入門』山王出版、1997

心の悩みを抱えているあなたへ
 

in all honesty therapy has saved my life so many times.

  if youre afraid to ask for help, dont be.

  u dont have to be in constant pain & u can process trauma.

  ive got a lot of work to do 

  but its a start to even be aware that its possible.
 

「実を言うと、カウンセリングは何度も私の人生を救ってくれた。

 一人でじっと辛い気持ちに耐えている必要はないし、

 人に助けを求める勇気さえあれば、トラウマに対処することだってできる。

 私にはまだたくさんやるべきことがあるけれど、

 それが可能だって気が付くことが第一歩なの」

アリアナ・グランデ 2018115日付のTwitterより

 


臨床心理士・公認心理師の澤地です。

 

患者さんから、「カウンセリングって何をするんですか?」

とご質問をいただくことがよくあります。


中には、「つまらない私の話なんか聞かされて、

カウンセラーさんが迷惑なんじゃないですか」とか、

「マインドコントロールされ、人格を変えられてしまいそうで怖い」

と言われる方までいて、驚いたこともあります。

 

人は特に心が弱っている時、不安やマイナス思考が強まる傾向があるので、

実際にカウンセリングルームの中で何が行われているかわからないと、

こうした極端なイメージを抱かれても仕方がないかもしれません。

 

いずれにしても、カウンセリングに興味はあるけど、

実際に受けるのは抵抗があるという方は、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで、今後数回にわたって、

カウンセリングとはどういうものなのかについて、

紹介していきたいと思います。


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巷では、「精神療法」「心理療法」「サイコセラピー」等、さまざまな名称が散見されます。
ここでは、精神科医や臨床心理士、公認心理師が、主に対話形式で患者さんの症状の改善を目指して行う療法を総称して、「カウンセリング」と呼ぶことにします。


名称未設定















アメリカのTVドラマ『In Treatment』のカウンセリング場面

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