めじろそらクリニックのblog

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カテゴリ: 心理療法

カウンセリングって何するの?


こんにちは!
臨床心理士・公認心理師の澤地です。

とりあえず、カウンセリングを極めてシンプルに定義すると、


「カウンセラーと患者さんが対話を重ねながら、
患者さんの悩みになんらかの好ましい変化を与えようとする試み」

ということになるかもしれません。

つまり、「対話」といっても、
ただ単にカウンセラーがうんうんと頷いて
患者さんの悩みを聴いているだけではなく、

「好ましい変化を与える」という明確な目的に沿って
コミュニケーションを図るということになります。

 

 そして、そうした目的を持ったカウンセリングに臨む
カウンセラーの基本姿勢というものを、下記に列挙してみます。


・患者さんが自然に躊躇なく自分を語れるよう、

 積極的な姿勢で耳を傾け、
 患者さんの心境や悩みをそのまま受け入れ理解する。

・一方で、意図的に患者さんの話を引き出したり、
 不必要に話を深めたり、つらい体験を無理に思い出させない。
 話したくなければ、話さなくてもいいことを保証する。

・患者さんと協力して繰り返し問題点を整理し、
 問題が生じ、維持されているメカニズムを
 患者さん自身が把握できるよう「気づき」を促す。

・カウンセラーの人生観や価値観を押し付けない範囲で、
 必要に応じて日常生活のアドバイスやメンタルヘルスに関する教育を行う。

カウンセリング2










アメリカのTVドラマ『In Treatment のワンシーン 


「好ましい変化」であったとしても、「変化」には痛みが伴うことがあります。

変化を促すには、悩みという苦痛をつくり出している当の部分に
触れなければならなくなるからです。

上述したカウンセラーの基本姿勢は、
痛みによって変化の意欲が低下しないよう患者さんを支えながら、
患者さん自身が問題に向き合えるための工夫と言えるかもしれません。


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参考文献:

大野裕『保健、医療、福祉、教育にいかす 簡易型認知行動療法実践マニュアル』きずな出版、2018
笠原嘉『精神科における予診・初診・初期治療』星和書店、2007
滝川一廣「精神療法とはなにか」in『治療のテルモピュライ―中井久夫の仕事を考え直す―』星和書店、1998
東畑開人『居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書』医学書院、2019
光元和憲『内省心理療法入門』山王出版、1997

心の悩みを抱えているあなたへ
 

in all honesty therapy has saved my life so many times.

  if youre afraid to ask for help, dont be.

  u dont have to be in constant pain & u can process trauma.

  ive got a lot of work to do 

  but its a start to even be aware that its possible.
 

「実を言うと、カウンセリングは何度も私の人生を救ってくれた。

 一人でじっと辛い気持ちに耐えている必要はないし、

 人に助けを求める勇気さえあれば、トラウマに対処することだってできる。

 私にはまだたくさんやるべきことがあるけれど、

 それが可能だって気が付くことが第一歩なの」

アリアナ・グランデ 2018115日付のTwitterより

 


臨床心理士・公認心理師の澤地です。

 

患者さんから、「カウンセリングって何をするんですか?」

とご質問をいただくことがよくあります。


中には、「つまらない私の話なんか聞かされて、

カウンセラーさんが迷惑なんじゃないですか」とか、

「マインドコントロールされ、人格を変えられてしまいそうで怖い」

と言われる方までいて、驚いたこともあります。

 

人は特に心が弱っている時、不安やマイナス思考が強まる傾向があるので、

実際にカウンセリングルームの中で何が行われているかわからないと、

こうした極端なイメージを抱かれても仕方がないかもしれません。

 

いずれにしても、カウンセリングに興味はあるけど、

実際に受けるのは抵抗があるという方は、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで、今後数回にわたって、

カウンセリングとはどういうものなのかについて、

紹介していきたいと思います。


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巷では、「精神療法」「心理療法」「サイコセラピー」等、さまざまな名称が散見されます。
ここでは、精神科医や臨床心理士、公認心理師が、主に対話形式で患者さんの症状の改善を目指して行う療法を総称して、「カウンセリング」と呼ぶことにします。


名称未設定















アメリカのTVドラマ『In Treatment』のカウンセリング場面

どうせ自分はダメな人間。
あれも、これも中途半端でうまくいかない。
誰の役にも立っていない。

気持ちが沈んでいる時は、ついそう考えてしまいます。

これは、認知行動療法で言うところの
<心のフィルター>がかかった状態です

気分がウツに傾いている時には
グレーのフィルターを通して世界を見ているのです。

だから、本当は何かしらいいことがあっても
その存在に気がつきません。
世の中全てが灰色に見えます。

もっと悪いことには、
フィルターがあることすら気がついてない
だから、自分の見え方は<事実>そのものだと
思い込み、一層気持ちが沈んでしまう。

あなたが今見ている世界が
もしもグレーだったら。

微力だが、無力ではない」
そう呟いてみてください。

あなたは無力ではありません。
ささやかであっても、確かに一隅を照らしている
そのことを忘れないでください。

寒さの中に凛と咲く、ロウバイの花 
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こんにちは!臨床心理士の福島です!

突然ですが、みなさんはどんな趣味をお持ちでしょうか。
私は小学校のときから釣りが趣味で、最近だとほとんど毎週釣りに出かけています。

趣味が釣りでよかったなあといつも思っています。
それは「今」を感じることができるからです。

みなさんは普段から「太陽の光ってこんなあったかいんだ」とか
「風って気持ちいいな」と感じてますか?
これって外にでてその瞬間、つまり意識して「今」を感じないとわからないことですよね。
そこで今日は「今」につながるマインドフルネスについて話をしたいと思います。

 

もうご存知の方はいるかもしれませんが、マインドフルネスとは・・・

 

「今現在において起こっている経験に注意を向ける心理的な過程であり、
瞑想およびその他の訓練を通じて発達させることができる。
マインドフルネスの語義として、
『今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、
とらわれのない状態で、ただ観ること』
といった説明がなされる。」(Wikipediaより引用)

 

・・・うーん、これだけだと、ちょっと難しいですね。
すこし詳しく説明していきましょう。

私達は毎日いろいろな情報をキャッチし、
さらにそこにはいろいろな気持ちが湧いていきます。
もちろん「嬉しい!」ことや、「やった!」という気持ちならいいのですが、
毎日そんなことばかりが続くわけがありません。
時には「ああ・・・やだな」、とか「なんで自分だけ!」
と思うことも少なくないでしょう。
そして結果的に明日が来るのが嫌になったり、過去の出来事をいつまでも悔いたりして
それがループして、結果的に負の連鎖にはまってしまうなんてことがあると(あったと)思います。

こうした負の連鎖を断ち切るにはマインドフルネスに考えることが重要だと言えます。

例えば近い将来に大きなプレゼンを控えているとしましょう。
もちろん誰しも成功だけでなく、もしも失敗したらなんてことを考えたりします。
人によっては失敗ばかり考えてしまい、最終的には「自分は以前も失敗したことあるから、
今度のプレゼンも失敗するにちがいない」と考えてしまうこともあるでしょう。

でもよく考えて見てください。

あなたは未来予知者でもなければ超能力者でもありません。
我々は5分先、1秒先に起きることさえも予測できないのです。
ましてや明日、1週間先のプレゼンでなにが起きるかなんてわかるわけありません。

こんなときは是非、「今」を通して自分を客観的に感じてみてください。

例えば「今、自分は来週のプレゼンで失敗することを考えている」
「あのとき(過去)は失敗した、でも未来に同じことが起きるとは限らない」
「未来のことはだれにもわからない。今できることはなにかを考えよう」
というような言葉を自分に聞いてみてください。

過去、未来に対して不安や後悔をしているよりずっと現実的じゃないでしょうか。
こうしたマインドフルな考え方、ぜひ普段から練習してみてくださいね。

最後にヘミングウェイが言った一言をここに書いておきます。

 

『釣れないときは、 魚が(今を)考える時間を 与えてくれたと思えばいい。』

※( )は私の解釈です

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このまま涼しくなっていくのか?
と思いきや、10月なのに真夏日到来。
今年の天候には思い切り振り回されている気がします。

私たちの思考には、どうやら慣性の法則があるようで、
涼しくなっていく外気に馴染もうとしているところに、
暑い1日が出現すると、どこか裏切られたような気がしてしまうのですね。

自然現象に対してすら、そう思うのですから、
いわんや人に対してをや。

安定した関係を築いている、と思っていた人が
いつもと違う態度を示してきたら、結構動揺しませんか?

そして、あの時言ったあの言葉がまずかったか、
いや、何か返事を忘れて失礼しているのかも…
などなど、疑惑の無限ループにはまってしまうことがあるのでは。

私はあります。
特に疲れている時は。

本当のところ、
その人に他意は全くなく、
他のことに気をとられていただけかもしれない。
いや、でも、やっぱり私が何かしでかした?
(粗忽者なので、十分ありうる…)

わかるわけのない正解を求めて、脳がフル回転するので、
一層、疲れます。

こんな悪循環を救ってくれたのが、
Acceptance & Commitment Therapyで出会った考え方。

「その思考は、自分にとって役に立っているか?」

その思考が正解かどうか、ではなく、
そのことを考えることが、何か自分のためになっているか?

自分のためになっているのであれば、考え続けたらいいし、
そうでなければ、考えなくたっていいのだ、ということ。

シンプルな基準だけど、私にとっては効果てきめん。

しかつめ顔をして、何かの正解を求めるのに躍起になっている自分がいたら、
心の中でそっと聞いてみることにしています。
「それを考えることは、私の役に立っている?」 
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